東京都町田市を拠点とするFC町田ゼルビアは、地域リーグから一歩ずつ成長を重ね、2023年についにJ1昇格を果たしました。黒田剛監督のもとで堅守と規律を武器に戦い、昇格初年度から上位に食い込む快進撃を見せたチームです。ここでは、FC町田ゼルビアの歴史、注目選手、ホームの町田GIONスタジアムの魅力と2026/27シーズンの展望を紹介します。
FC町田ゼルビアの歴史
Embed from Getty Images(FC町田ゼルビア 2016年)
FC町田ゼルビアは、町田市で活動を始めた少年サッカーチームが母体です。その後、1989年には社会人チーム「FC町田トップ」が創設され、地域リーグで実績を積みながら着実に力をつけていきました。2009年にJリーグ準加盟クラブとして認められ、2012年には念願のJ2昇格を果たします。しかし、初年度は苦戦が続き、22位でJFL(当時)に降格。厳しい時期を経て、2014年にはJ3での戦いをスタートし、翌2015年には入れ替え戦を制してJ2復帰を実現しました。
その後も安定した戦績を重ね、2023年シーズンには黒田剛監督を迎えてクラブ史上初のJ2優勝とJ1昇格を達成しました。昇格初年度の2024年、町田は堅い守備と、ロングスローやセットプレーを武器にJ1で躍進。昇格初年度ながら3位という快挙を成し遂げました。地域リーグから一歩ずつ階段を上り続けたクラブは、ついに日本のトップリーグで戦うまでに成長しています。
2026/27シーズンの注目選手
Embed from Getty Images(小川航基選手)
2026/27シーズンの町田には、経験豊富な選手から成長が期待される若手まで様々な選手が揃いました。ここでは特に注目したい3選手を紹介します。
小川航基(FW)
2026/27シーズンの町田で、まず目を引くのが小川航基選手です。2026年8月にNECナイメヘンから完全移籍で加入。横浜FC時代の2022年にはJ2得点王、J2 MVP、ベストイレブンを獲得。オランダでのプレーを経て、再びJリーグの舞台に戻ってきました。
8月29日の水戸ホーリーホック戦でデビューすると、9月2日の川崎フロンターレ戦で2得点。さらに9月20日の柏レイソル戦でもゴールを決め、第8節終了時点で5試合3得点と加入後すぐに結果を残しています。
小川選手の持ち味は、ゴール前での決定力に加えて、前線で相手DFを背負いながらボールを収められるところにもあります。前線でボールをキープできれば、後ろから味方が押し上がる時間が生まれ、そこから攻撃を広げることができます。
町田に加わった新たなストライカーが、これまでの攻撃にどのような変化をもたらすのか。今季の町田の試合では、この部分も見どころの一つになりそうです。
望月ヘンリー海輝(DF)
望月ヘンリー海輝選手は、192cmの長身とスピードを合わせ持つサイドバックです。2024年に町田へ加入し、2025年にはJ1優秀選手賞を受賞。2026年の百年構想リーグでは9試合に出場して1得点を記録するなど、若手ながらJ1で経験を積んでいます。
試合では、攻守の切り替えでどのタイミングにサイドを上がり、守備ではどこまで戻るのかに注目です。長身を生かした守備だけでなく、スピードを生かしてサイドを駆け上がる場面もあり、攻守両面で幅広く動く姿を見ることができます。2026/27シーズンに、さらにプレーの幅を広げられるかにも注目したい選手です。
相馬勇紀(MF)
相馬勇紀選手は、スピードを生かしたドリブルが持ち味のアタッカーです。サイドでボールを受けると、相手との1対1を仕掛けて攻撃の流れを変えます。日本代表にも選出され、2022年のFIFAワールドカップでは3試合に出場。2025年にはJ1ベストイレブンを受賞しています。
2026年9月には約1年ぶりに日本代表へ復帰し、キリンチャレンジカップ2026のメンバーに選出されました。9月24日のウルグアイ戦では後半から途中出場しており、町田でのプレーが再び代表の舞台につながっています。
試合では、サイドでの1対1の場面に注目です。相手DFと対峙すると、縦へ抜け出したり、相手を引きつけて味方へつないだりと、状況に応じて攻撃を仕掛けます。ボールを持った瞬間に相手の守備がどのように動くのかを見ると、攻撃を動かす存在感も分かりやすくなります。
町田GIONスタジアム完全ガイド:座席・アクセス・雰囲気

FC町田ゼルビアのホームスタジアムは、東京都町田市野津田町にある町田GIONスタジアムです。収容人数は約15,300人で、J1クラブの中では中規模のスタジアムです。
アクセスは、町田駅・鶴川駅・淵野辺駅などからのバス利用が便利です。試合日は臨時バスも運行されますが、混雑が予想されるため、時間に余裕をもって出発するのが安心です。駐車場はありますが、数が限られており公共交通機関の利用が推奨されています。
スタンド構造はシンプルで、どの席からもピッチが見やすい設計です。初めて観戦する方にはバックスタンド上段が特におすすめです。全体を見渡せるため、チームの戦術的な動きを理解しやすく、戦況を落ち着いて楽しめます。ゴール裏では熱のこもった応援が繰り広げられ、迫力ある雰囲気の中で観戦したい方に適しています。
ナイトゲームでは照明がスタンドを包み、芝の緑とともに幻想的な雰囲気を作り出します。試合の終盤、町田が得意とするロングスローやセットプレーの場面では、観客の声援がひとつになり、スタジアム全体が大きな盛り上がりを見せます。観戦時には、そうした緊張感ある時間帯にも注目すると、町田のサッカーの魅力をより深く味わうことができます。
2026/27シーズンの展望
Embed from Getty ImagesFC町田ゼルビアは、百年構想リーグから2026/27シーズンへ移るなかで、選手の入れ替わりもありました。攻撃を支えてきた藤尾翔太が柏レイソルへ、エリキがヴィッセル神戸へ完全移籍。一方で、NECナイメヘンから小川航基、マッカーサーFCからミッチェル・デュークが加入しています。
藤尾とエリキが抜けた一方、新たな攻撃陣が加わったことで、町田の前線がどのような組み合わせになっていくのかが今季の見どころです。また、黒田剛監督がこれまで積み上げてきた戦い方を土台に、新しい戦力をどう組み込んでいくのかにも注目したいところです。
2026/27シーズンは第8節終了時点で5勝2分1敗、勝点17の4位。8試合で21得点を挙げるなど、序盤から得点力を見せています。今後は相手の対策が進むなかで、状況に応じて攻撃の形を変えられるかが重要になりそうです。
試合では、攻撃の組み合わせに注目すると町田の戦い方が分かりやすくなります。前線でボールを収めたときに周囲がどう動くのか、サイドから仕掛けたときに中央へどんなスペースが生まれるのか。さらに、ボールを奪った直後に前線へ素早く展開する場面も見どころです。
2026年から始まった秋春制によって、シーズンは8月から翌年5月まで続きます。百年構想リーグを経て新たな戦力を加えた町田が、これまでのスタイルを残しながらどのように変化していくのか。シーズンを通したチームの変化にも注目したいところです。

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