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川崎フロンターレは、卓越した攻撃力と高精度なパスワークでJリーグを代表する強豪クラブです。かつては、あと1歩のところで優勝を逃し「シルバーコレクター」と呼ばれてきたものの、2017年以降に黄金期を築き上げ、これまで2度にわたる連覇を含む4度のリーグ優勝を達成しました。ここでは、川崎フロンターレの歴史や、クラブのレジェンド選手。ホームスタジアムの魅力や2026年注目の新加入選手を紹介します。
川崎フロンターレの歴史
Embed from Getty Images(川崎フロンターレ 2015年)
川崎フロンターレの歴史は、1995年創部の富士通サッカー部にさかのぼります。1997年に「川崎フロンターレ」としてJFLに加盟し、1999年にJ2創設と同時に参入しました。この年は、堅実な守備と速攻を軸に快進撃を続け、2000年にはJ1昇格を果たします。しかし、この初のJ1挑戦は苦戦続きで、1年でJ2降格を余儀なくされました。
2004年には、圧倒的な攻撃力を発揮し、J2優勝。翌2005年にはJ1復帰を果たしました。以後、関塚隆監督時代にはジュニーニョや中村憲剛らが中心となり、攻撃的で魅力的なサッカーを展開。2006年以降は常に上位争いを繰り広げながらも、リーグ優勝を逃し続け、「シルバーコレクター」と呼ばれる時期が続きました。
その状況を変えたのが、鬼木達監督の就任です。2017年、悲願のJ1初優勝を達成。以後、2018年、2020年、2021年とタイトルを重ね、Jリーグ屈指の強豪へと成長しました。クラブの特徴とも言える、ポゼッションサッカーと育成力により、川崎フロンターレは多くの日本代表選手を輩出しています。2025年からは、長谷部茂利監督のもと、若手とベテランが融合した新たなスタイルを模索しており、クラブやサポーターが大切にしてきた“攻撃的で観客を魅了するサッカー”を継承しています。
川崎フロンターレのレジェンド選手
Embed from Getty Images(中村憲剛選手)
川崎フロンターレの歩みを語るうえで欠かせないのが、クラブを支え続けたレジェンドたちの存在です。ここでは、クラブの成長と黄金期を象徴する3人の名選手を紹介します。
伊藤宏樹(DF)
2001年に川崎フロンターレへ加入したDF伊藤宏樹選手は、堅実な守備とリーダーシップで長年にわたりチームを支えました。センターバックとしての読みの鋭さと空中戦の強さに加え、試合終盤の集中力が光る選手でした。2004年のJ2優勝や、J1昇格後の安定した守備構築に貢献し、クラブの基盤を築いた功労者です。派手さはないものの、勝利への執念と献身的な姿勢でサポーターから絶大な信頼を集めました。
中村憲剛(MF)
クラブの象徴的存在であり、“フロンターレの心臓”と呼ばれたMF中村憲剛選手。2003年に入団して以来、2020年の引退まで18年間チームを牽引しました。正確なパスと豊富な運動量、試合を読む知性により、フロンターレのポゼッションサッカーを支え続けました。2016年にはJリーグ史上最年長でのMVPを受賞。2017年のJ1初優勝時にはキャプテンとして悲願のタイトルを掲げました。テクニックだけでなく、人間的な魅力でもクラブの象徴となり、後輩たちに大きな影響を与えました。
ジュニーニョ(FW)
2003年から2010年まで在籍したブラジル人FWジュニーニョ選手は、川崎の攻撃力を象徴する存在でした。鋭いスプリントと正確なシュート技術で数多くのゴールを記録。2007年にはJ1得点王を獲得し、川崎の上位進出に大きく貢献しました。中村憲剛とのホットラインは当時のJリーグを代表する攻撃連携として知られています。外国籍選手ながらクラブへの愛情も深く、多くのサポーターにとって“伝説”と呼ぶにふさわしい存在です。
2026年注目の新加入選手
Embed from Getty Images(紺野和也選手 アビスパ福岡在籍時)
川崎フロンターレには、2026年2月スタートの明治安田Jリーグ百年構想リーグに向けて、新たな戦力が加わっています。ここでは、特に注目の3人の新加入選手を紹介します。
谷口栄斗(DF/東京ヴェルディより完全移籍)
DF谷口栄斗選手は、東京ヴェルディから完全移籍で加入したセンターバックです。対人の強さと冷静なポジショニングを武器とし、守備の要として期待されます。
両足を使ったビルドアップにも対応できるタイプで、百年構想リーグではセンターバックラインの安定化に寄与する役割が見込まれています。川崎フロンターレでも、主に最終ラインの安定を担う存在としての活躍が期待されます。
紺野和也(MF/アビスパ福岡より完全移籍)
MF紺野和也選手は、アビスパ福岡から完全移籍で加入したサイドアタッカーです。161cmと小柄ながら、スピードに乗ったドリブルや前線への推進力が特徴です。
福岡在籍時には長谷部茂利監督のもとで主にサイドで起用され、仕掛けのタイミングやゴール前での積極的なプレーを磨いてきました。川崎フロンターレでは、ドリブルによる局面打開や縦への推進力を生かし、試合展開に変化を与える存在として期待されます。
長璃喜(MF/昌平高校より新加入)
昌平高校から新加入のMF長璃喜選手は、高い技術を持つ若手ミッドフィルダーです。第104回全国高校サッカー選手権大会では2得点を挙げる活躍で、チームのベスト16進出に貢献しました。
川崎フロンターレでは、まずは試合環境やスピードへの順応が重要となりますが、カップ戦や百年構想リーグなどを通じて、段階的に出場機会を得ていくことが期待されます。
Uvanceとどろきスタジアムで味わう“迫力と一体感

川崎フロンターレのホームスタジアムは「Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu」です。長らく「等々力陸上競技場」として親しまれてきましたが、2024年からは富士通株式会社がネーミングライツパートナーとなり名称が変更されています。アクセスは東急東横線・目黒線の「武蔵小杉駅」から徒歩約20分。JR南武線「武蔵中原駅」からも徒歩15分程度です。
試合終了後は混雑が予想されるため、アウェーからの遠征の際には事前に宿泊先を確保しておきましょう。こちらの記事ではUvanceとどろきスタジアム 周辺のおすすめホテルを紹介しています。

スタジアム内は、開放的なスタンドが特徴です。特にバックスタンド側の座席は視界が広く、戦術的な動きやビルドアップの流れを観察したい方におすすめです。一方で、ゴール裏は応援の中心地。サポーターの大声援とリズミカルなチャントがスタジアム全体を揺らし、初めて訪れる人でも自然と一体感を味わえます。観戦初心者には、メインスタンド中央の座席がおすすめ。戦術的な動きや選手の配置がよく見え、フロンターレの「つなぐサッカー」を存分に楽しめます。
2025年の総括と百年構想リーグへの展望
Embed from Getty Images2025年シーズンの川崎フロンターレは、長年チームを率いた鬼木達監督に代わり長谷部茂利監督が就任、新体制のもとチームの土台づくりを進めた一年でした。リーグ戦ではポゼッションを重視したスタイルを継続しつつも、試合展開によっては相手のカウンターやセットプレーから失点する場面が見られ、攻守のバランスをどう整えるかがシーズンを通じた課題となりました。
ACLでは、準々決勝でアル・サッド(カタール)、準決勝でアル・ナスル(サウジアラビア)を破ってクラブ史上初の決勝進出を果たしました。決勝ではサウジアラビアのアル・アハリと対戦しましたが、2–0で敗戦し、準優勝という結果に終わっています。
このACLでの経験は、Jリーグとは異なる強度や戦い方のクラブとの対戦を通じた貴重な経験となり、選手層の使い分けや試合ごとの対応力が求められる大会でした。一方で、決定機を確実に得点へ結びつける精度や、試合を安定させる局面での判断については、引き続き積み上げが必要なテーマとして残りました。
そして2026年は、長谷部体制2年目として、戦術の浸透度や選手起用の成熟が問われるシーズンとなります。百年構想リーグという新たな舞台では、これまで培ってきたボール保持とビルドアップを基盤に、若手と新加入選手を組み合わせたチームづくりが進められていくはずです。ACLやリーグ戦を通じて得た経験がどのようにピッチに反映されているかを見ることで、クラブの歩みをより感じられるでしょう。


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