※画像はイメージです
港町・神戸を本拠地とするヴィッセル神戸は、1995年のクラブ創設以降、震災の影響を受けながらも歩みを進めて来ました。J2への降格など苦しいシーズンを経て、2023年にはJ1初制覇。続く2024年も連覇を達成し、ヴィッセル神戸は強豪クラブへと成長を遂げました。ここでは、クラブの歴史、ホームスタジアムの魅力、2026年注目の新加入選手と百年構想リーグでの展望を紹介します。
ヴィッセル神戸の歴史
Embed from Getty Images(ヴィッセル神戸 2004年)
ヴィッセル神戸の歴史は、1966年に創部された川崎製鉄水島サッカー部にさかのぼります。1992年にはJFL2部に参加し、1993年には「神戸にプロサッカーチームをつくる市民の会(オーレKOBE)」が発足しました。翌年、クラブ名が「ヴィッセル神戸(Vissel Kobe)」に決まり、「Victory(勝利)」と「Vessel(船)」を組み合わせた名称には、「港町・神戸から勝利へ航海する」という思いが込められています。
本格的な活動が始まったのは1995年。しかしその年の1月、阪神・淡路大震災が発生し、神戸市を中心に甚大な被害をもたらしました。そんな困難な中で誕生したクラブは、サッカーを通じて街の復興を象徴する存在となりました。応援歌「神戸讃歌」には、震災からの再生と街への誇りが込められており、今でもスタジアム全体で歌い継がれています。
1997年にJリーグへ加盟してJ1での挑戦が始まると、当初は残留争いに苦しむ時期もありました。これまで2度のJ2降格を経験し、2003年には経営破綻により存続の危機を迎えました。しかし、翌2004年に楽天グループの支援を受け再建を果たしました。
2019年にはMFアンドレス・イニエスタ選手を中心に攻撃的なスタイルを確立し、クラブ史上初の天皇杯優勝を達成。さらに2023年にはJ1リーグ初優勝を果たしました。2025年に創設30周年を迎えたクラブは、震災の年に始まった困難を乗り越え、大きく成長し、港町・神戸を代表するクラブへと発展しています。
2026年注目の新加入選手
Embed from Getty Images(郷家友太選手 2021年ヴィッセル神戸在籍時)
2026年2月からスタートする明治安田Jリーグ百年構想リーグに向けて、ヴィッセル神戸には期待の新戦力が加入しています。ここでは、特に注目したい3選手を紹介します。
伊藤湊太(FW/京都橘高校より新加入)
FW伊藤湊太選手は、京都橘高校から加入が内定している若手ストライカーです。186cmの長身を生かしたプレーと足元の技術力を併せ持ち、高校年代ではフィジカルを生かしたプレーや前線での存在感が評価されてきました。
神戸では、まずはトップチームの環境に適応しながら、ゴールに関わるプレーでアピールしていくことが期待されます。選手層の厚いチームに身を置く中で、今後の成長過程に注目したい選手の一人です。
相澤デイビッド(FW/法政大学より新加入)
FW相澤デイビッド選手は、法政大学で圧倒的なフィジカルを活かし得点力を発揮し、2026年から神戸に加入しました。195cmの長身を武器にしたヘディングやポストプレーに加え、スピードと強烈なシュートが特徴で、相手DFにとって脅威となるタイプです。
また、兄は栃木シティFCに所属するGKの相澤ピーターコアミ選手で、兄弟そろってプロの舞台に立つ点も注目されています。神戸では層の厚い前線での競争が待っていますが、フィジカルを生かしたプレーで存在感を示し、チームに新たな選択肢をもたらすことが期待されます。
郷家友太(MF/ベガルタ仙台より加入)
ベガルタ仙台で主力としてプレーを続けてきたMF郷家友太は、2026シーズンに向けてヴィッセル神戸に加入しました。郷家選手は2022年まで神戸でプレーしており、4年ぶりの復帰となります。仙台では主にサイドや中盤の攻撃的な位置で起用され、豊富な運動量と前線への推進力を武器に攻守両面で貢献してきた選手です。
ボールを持った際の判断力や、相手陣内へ入り込むタイミングの良さは、安定感のあるチーム作りを目指す神戸にとって計算しやすい要素と言えます。仙台での実績を踏まえると、即戦力としての起用も期待され、タイトルを目指すクラブにとって重要な戦力となるでしょう。
ノエビアスタジアム神戸観戦ガイド

ヴィッセル神戸のホームスタジアムであるノエビアスタジアム神戸(御崎公園球技場)は、兵庫県神戸市兵庫区にあります。収容人数は約3万人で、国内でも珍しい開閉式屋根を備えた全天候型スタジアムです。サッカー専用設計のためピッチとの距離が非常に近く、選手の動きやボールスピードを間近で感じることができます。
アクセスは、地下鉄海岸線「御崎公園駅」から徒歩約5分と非常に便利です。車の場合は阪神高速神戸線「湊川出口」から約2kmの距離で、近隣には事前予約制の駐車場もあります。試合後は駅が混雑するため、少し早めに移動するのがおすすめです。
観戦席はそれぞれ個性があります。初めて訪れる方には、メインスタンド中央寄りの中段席がおすすめです。全体の動きを見渡しやすく、攻守の切り替えや戦術の変化をじっくり楽しめます。ゴール裏はサポーターグループが陣取り、迫力あるチャント(応援歌)と一体感を味わうことができます。バックスタンド側では選手の表情やベンチの動きを間近に見ることができ、臨場感を求める方に向いています。
また、スタジアムグルメも充実しています。神戸牛コロッケや地元ベーカリーのパン、クラフトビールなど、神戸らしい味が揃っています。試合の合間に地元グルメを楽しむのも観戦の醍醐味です。スタジアムは三宮やハーバーランドにも近く、観光と組み合わせやすいのも魅力です。アクセス性と快適さ、そして街との一体感を兼ね備えたスタジアムです。
アウェイから、ノエビアスタジアム神戸に訪れる際にはこちらの宿泊ガイドも参考にして下さい。

2025年の総括と百年構想リーグへの展望
Embed from Getty Images2025シーズンの明治安田J1リーグでは、ヴィッセル神戸は勝点64で最終的に5位という順位でフィニッシュしました。多くの試合で安定した戦いを見せ、上位争いに食い込む力を見せながらも優勝には届かないシーズンとなりました。
攻撃面では宮代大聖選手らが攻撃の中心としてゴールを重ね、厚みある前線が機能した一方で、終盤の失点が響いたシーンもあり、勝負どころでの決定力や守備の細部に課題を残した印象があります。カップ戦やACL(アジアチャンピオンズリーグエリート)では競り合いの中で見せ場を作ったものの、リーグタイトル獲得からは一歩及びませんでした。
2026年はミヒャエル・スキッベ新監督のもとで、これまで積み上げてきたベースを生かしながら、チームとしての完成度をさらに高めていくシーズンとなります。今オフには元日本代表MF乾貴士選手やMF郷家友太選手、DFンドカ・ボニフェイス選手らも加入し、戦力の幅が広がっています。今後は、攻守両面での完成度の高さや試合運びの安定感が求められる中、選手層の厚さをどう生かしていくかが大きなポイントになりそうです。
リーグ優勝を狙える力を維持しつつ、細部の精度をどこまで引き上げられるか。2026年のヴィッセル神戸は、結果と内容の両立を目指すフェーズに入りつつあるといえます。ノエビアスタジアム神戸での試合を通じて、その変化を見届ける楽しみも増していきそうです。

-120x68.png)
コメント