サガン鳥栖がJ2降格、残る降格枠2つの行方は?

Jリーグ

10月19日のJ1第34節が行われ、サガン鳥栖のJ2降格が決定しました。残す自動降格枠は2つとなり残留争いも佳境を迎えています。J2降格の残り2枠の行方はどうなるのでしょうか。

サガン鳥栖のJ2降格が決定。来季は13年ぶりのJ2での戦いに

10月19日に行われたJ1第34節、最下位サガン鳥栖はアウェーで京都サンガFCと対戦。J1残留のためには勝利が必要なサガンでしたが、結果は0対2の敗戦、そして残留を争う柏と湘南がともに引き分け以上となったためサガン鳥栖は来季のJ2降格が決定しました。

1997年に、当時の鳥栖フューチャーズの解散から引き継ぐ形で誕生したサガン鳥栖は2012年にJ1初昇格を果たし、これまで一度も降格することなくJ1の座を守り続けてきましたが、ついにJ1在籍13年目にして初のJ2降格となりました。

サガン鳥栖降格の要因には、相次ぐ主力選手の流出が挙げられます。夏の移籍市場では、河原創が川崎フロンターレへ、横山歩夢がバーミンガム・シティ、長沼洋一が浦和へそれぞれ移籍と多くの主力選手がチームを離れています。

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さらに、攻撃面ではマルセロ・ヒアンがチーム最多の12ゴール(第34節終了時点)と躍動しますが、守備では複数失点を重ねリーグ最多の65失点と守備の脆弱さもあらわになり厳しい結果となりました。

そして来季J2で戦うサガン鳥栖は、この夏から指揮を執った木谷公亮監督が今季限りで退任、後任にはセレッソ大阪の監督を今季限りで退任する小菊昭雄氏が就任決定的と報じられています。

残留のためのボーダーラインは勝点40。残り2枠の行方は?

サガン鳥栖のJ2降格が決定し、残る自動降格枠は2となりました。この2枠を巡る残留争いの行方はどうなるのでしょうか。ここ数年のJ1では残留のための最低ラインが勝点40と言われています、それを踏まえたうえで現時点での順位表は

チーム名勝点残り試合数
11位アビスパ福岡444
12位横浜Fマリノス425
13位湘南ベルマーレ414
14位京都サンガFC415
15位アルビレックス新潟404
16位浦和レッズ396
17位柏レイソル395
18位ジュビロ磐田355
19位北海道コンサドーレ札幌324
20位サガン鳥栖※降格決定264

※18位から20位が自動降格、残り試合数はリーグ戦のみ。

このようになっています。既にサガン鳥栖の降格が決定していて残る自動降格枠は2つですが、勝ち点差が詰まっており混戦と言えるでしょう。

仮に勝点40以上を残留のボーダーラインと考えると、降格の可能性が残されているのは13位湘南ベルマーレ以下の7チームくらいに絞られるかと思います。残り試合数に差はありますが、今後の残留争いの行方はどうなるのでしょうか。

J1残留争い、各チームの状況と試合日程。

13位、湘南ベルマーレ以下を降格の可能性ありと考えると、各チーム残り試合は6~4試合となり、いよいよ終盤戦のJ1残留争い。各チームの状況と今後の日程を見ていきましょう。

13位 湘南ベルマーレ

湘南ベルマーレは、終盤に差し掛かり徐々に復調の兆しを見せています。前節は首位広島相手に劇的な逆転勝利を挙げており、チーム状況は悪くないでしょう。

残り試合では、FC東京、神戸など上位との対戦がありますが、ここで少しでも勝ち点を上積みできれば残留は見えてくるでしょう。

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14位 京都サンガFC

前節は、ホームで鳥栖に2対0と勝利した京都サンガFCは残り5試合。広島、川崎、町田など上位陣との戦いが続きます。簡単に勝てる相手ではないでしょうが少しでも勝ち点を積み重ねたいところです。

また、京都サンガFCは天皇杯を勝ち進んでいて、準決勝では神戸と対戦します。天皇杯での戦いが残留にどう影響するのか、自分たちの目の前で降格を経験した鳥栖の後を追うような事だけは避けたいところです。

15位 アルビレックス新潟

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新潟は順位こそ15位なものの、ルヴァンカップを決勝まで勝ち進んでおり、リーグ戦はここ数試合確実に勝点を積み重ねている。残り試合では柏、浦和など残留を争う相手との対戦が続くがここでも勝点を上積みすることができるでしょうか。

11月2日に行われるルヴァンカップ決勝の行方も気になるところですが、カップ戦での戦いがJ1残留へ良い方向へ作用することを期待したいところです。以上13位から15位までの3チームは降格の可能性はあるものの、比較的チーム状況は悪くなく残留まではあと1歩と言えるでしょう


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16位 浦和レッズ

16位浦和以下のチームは、残留に向けて厳しい戦いが続きそうだ。個人的には16位から19位までの4チームが降格争いの本命になると予想している。

浦和は、ヘグモ監督を解任後マチェイ・スコルジャが再び監督に就任するも現在まで厳しい戦いが続いている。9月には原口元気が10年振りにチームに復帰するも状況は変わっていない。

10月23日には残留争いのライバル、17位柏との大一番を迎えるが、この試合の結果次第では降格が現実味をおびるだろう。

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17位 柏レイソル

浦和と同じく勝点39の柏は第34節、上位町田を相手にリードを奪うも終了間際のPKでドロー決着。勝点3は目の前だっただけに悔しい引き分けとなった。残留向けてはこの試合でゴールを挙げた日本代表FW細谷真大のゴールに期待したい。

残り試合の対戦相手は浦和、新潟、札幌と降格争いのライバルとの対戦が続く柏。まずは10月23日の浦和との1戦で確実に勝点3を掴みたいところです。

18位 ジュビロ磐田

18位ジュビロ磐田は、第34節でセレッソ大阪に2対1と勝利、残留に向けて貴重な勝点3を手にしています。その中でも今季前半戦でゴールを量産したジャーメイン良の活躍は目を見張るものがある。シーズン途中に怪我での離脱があったもののここまでチーム最多の17ゴールを挙げているジャーメイン良。彼がジュビロ残留のカギを握るかもしれない。

ジュビロの残り試合は5試合、神戸、G大阪などと上位との戦いが続きますが、最終節は降格が決定したサガン鳥栖との対戦が残っています。来季に向けて少しでも良い形でシーズンを終えたい鳥栖となんとか勝点をつかみ取りたいジュビロ。残留争いが最終節まで縺れた場合は激しい戦いになるでしょう。

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19位 北海道コンサドーレ札幌

19位北海道コンサドーレ札幌は、第34節で名古屋に2対0と勝利を挙げるも17位柏との勝ち点差は7と相変わらず厳しい状況が続く。残り試合でこの勝ち点差をひっくり返すのは容易ではなくもう負けは許されないだろう。

注目選手はこの夏加入のジョルディ・サンチェス、欧州でのプレー経験豊富なジョルディ・サンチェスだが札幌加入後は7試合に出場するもここまで無得点。スタメン出場はゼロと本来の能力を発揮できていない。実力十分な彼が奇跡の残留に導くゴールを決めることになるだろうか。

札幌の今後の対戦相手は、C大阪、湘南、広島、そして最終節柏。この4試合でどれだけ勝点を積むことができるか。最終節柏戦まで望みを繋げ、この直接対決で奇跡の逆転残留となれば劇的だ。


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残留への勝点40はボーダーラインだが安全圏ではない。

J1残留への勝点ボーダーラインは40と言われていますが、これはあくまでボーダーライン、つまり最低限の数字であり、安全圏ではないでしょう。2023シーズンは降格が最下位の横浜FC1チームだけでしたが、上を見ると、16位と15位のG大阪と湘南が勝点34、14位鳥栖は勝点38です。

更に今季からはチーム数が20チームとなったことから試合数が増加、これらから考えると勝点40以上のチームの降格の可能性も十分ありえるかもしれません。

J1残留争い終盤戦の注目カード。

大詰めを迎えるJ1残留争い、残留争い直接対決など終盤戦に向けての注目カードをいくつか紹介していきます。

第36節 湘南ベルマーレ対北海道コンサドーレ札幌 11/9(土)14時

湘南ベルマーレは第36節、ホームレモンガススタジアム平塚で北海道コンサドーレ札幌と対戦します。残留のためにはもう負けは許されない札幌はアウェーの地で勝点3を掴むことができるでしょうか。

過去の対戦成績は札幌の20勝15分13敗と、データーでは勝ち越しており相性は悪くない相手で、直近5試合の対戦でも3勝1分1敗と分が良い相手だけにここはしっかり勝点を奪いたいところです。

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第37節 アビスパ福岡対浦和レッズ 11月30日(土)14時

浦和レッズは、第37節でアビスパ福岡と対戦します。浦和はこの試合までに残留争い直接対決の柏戦のほか、広島、川崎、横浜FMとの試合が組まれておりここまででどのくらい勝点を上積みできるかも注目です。

もし、浦和が勝点を上積みできないまま福岡との1戦を迎えるとなるとこの試合は降格もしくは残留を決める大一番になるかもしれません。浦和としてはこの試合の前までになんとか残留を確実なものにしておきたいでしょう。

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第38節 北海道コンサドーレ札幌対柏レイソル 12月8日(日)14時

J1最終節の第38節では北海道コンサドーレ札幌と柏レイソルが対戦、最終節で残留争いの大一番となるかもしれません。19位の札幌はこの試合までの対戦相手がC大阪、湘南、広島、17位柏は、浦和、福岡、新潟、神戸となっていて札幌はこの試合の前までに既に降格が決定している可能性もあります。

もし札幌、柏ともに勝点を積み重ね残留争いが最後までもつれた場合は最終節で残留を掛けた大一番となる可能性もあるこのカード、両チームともにこの試合の前までにどれだけ勝点を奪うことができるでしょうか。注目です。

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J1残留に向けて残りわずかの今季、見逃せない戦いが続く

J1残留に向けて、激しい戦いが繰り広げられている今季のJ1。残り試合もわずかとなりましたが今後の各チームの戦いには改めて注目です。果たしてどのチームが残留しどのチームが涙の降格となるのか。

チーム状況や今後の対戦相手などは様々ですが、J1残留を巡る戦いは今後も要チェックです。

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