愛媛県今治市をホームタウンとするFC今治。2025年は初のJ2の舞台に挑み、瀬戸の風を背に急速に成長を遂げています。この記事では、クラブの歩みと、2025シーズンに注目される戦術的特徴、選手の個性、そしてホームであるアシックス里山スタジアムの楽しみ方を紹介します。観戦ガイドも加えていますので、試合観戦前の基礎知識としてぜひご活用ください。
FC今治の歴史とクラブの歩み
Embed from Getty Images(岡田武史氏)
FC今治の歴史は1976年に発足した大西サッカークラブにさかのぼります。その後、地域リーグを経てクラブは段階的に組織を整備し、2012年に現在の「FC今治」に名称を変更しました。転機となったのは2014年、元日本代表監督の岡田武史氏が経営に参画したことです。岡田氏は株式会社今治.夢スポーツを通じてクラブの基盤を支え、育成と経営を一体化した新しいモデルを提示しました。
「考えて走るサッカー」という理念のもと、JFLで実績を重ねたクラブは、2020年にJ3へ参入。以降は着実にステップを踏み、2024年には悲願のJ2昇格を果たしました。2025年はクラブにとって初のJ2シーズンとなり、より高いレベルでの戦いに挑んでいます。近年はアシックスとのパートナーシップを結び、スタジアム整備やスポンサー連携を強化するなど、クラブとしての成長を着実に積み重ねています。
FC今治2025年の戦術分析と注目選手

2025年のFC今治は、3バック+ウイングバックを軸にした布陣を基本としています。センターバックが組み立てを担い、両ウイングバックが高い位置を取ることでサイドの起点を作り、中央の選手が流動的に絡む仕組みです。
攻撃は縦への推進力を重視し、守備は前線からの圧力によって相手の判断を制限します。また、倉石監督は「守備の共通認識を高めること」「選手が前線プレスをかけに行く意識を持つこと」を重視しており、試合中・ハーフタイムでの戦術修正や相手に応じた戦い方の調整を行っているという報道もあります。2025年のFC今治の注目選手は以下の3人です。
ダニーロ(DF)
ブラジル人DF、ダニーロ選手は高さと強さを兼ね備えたセンターバックです。空中戦で強さを発揮するだけでなく、足元の技術を活かしたビルドアップにも貢献します。加入以来、守備ラインの安定化に大きく寄与し、試合を通じて落ち着きを与える存在です。
横山夢樹(MF)
MF横山夢樹選手は、今治の攻撃の中心となる選手です。ショートレンジの縦パスで局面を変え、攻撃のスイッチ役としての役割を担います。U-20日本代表にも選出されており、世界での戦いを経験しさらなる成長が期待されています。
マルクス・ヴィニシウス(FW)
2024年にJ3得点王を獲得し、今治のJ2昇格に大きく貢献したFWマルクス・ヴィニシウス選手は、ゴール前での鋭い動きと決定力が持ち味です。ポストプレーでボールを収める技術にも優れ、前線の起点として機能します。2025年もここまでチームトップの12ゴール(9月22日時点)を挙げていて、シーズン後半に向けてもさらなる活躍が期待されます。
アシックス里山スタジアム紹介と観戦ポイント

(画像はイメージです 実際のスタジアム画像とは異なります)
FC今治の本拠地はアシックス里山スタジアム(愛称「アシさと」)です。2024年5月からアシックスが命名権を取得し、新たな名称となりました。収容人数は約5,300人とコンパクトながら、ピッチと観客席の距離が近いため、臨場感が高いことが特徴です。
また、クラブは9月23日付けでアシックス里山スタジアムの増設計画を発表しました。計画によると、ゴール裏を中心とした増席を行い、全体で約8,900人の収容を目指すとの事です。

スタジアムへのアクセスはJR予讃線今治駅からバスで15分、タクシーで10分ほどです。試合日には、シャトルバスも運行されるため、公共交通機関での来場も便利です。
観戦ガイド:駐車場・おすすめ席
駐車場はスタジアム周辺に専用スペースが整備されていますが、試合日は早い時間に埋まるため注意が必要です。座席選びのポイントとして、戦術や全体像を見たい方にはバックスタンド中央がおすすめです。迫力ある応援を楽しみたい場合はホームゴール裏、ファミリー観戦なら屋根付きのメインスタンド上段が快適です。観戦スタイルに合わせて座席を選ぶことで、より充実した体験ができます。
FC今治の今後とクラブの展望
Embed from Getty Images2025年シーズン、FC今治は初のJ2の舞台で戦っています。アシックス里山スタジアムでは、観戦席やアクセスの利便性、応援の一体感を高める演出が進化しており、試合の日常体験そのものが魅力となっています。今後は観客席の増設なども予定されており、スタジアム観戦がより魅力のあるものとなるでしょう。
2025年9月時点で、チームはJ1昇格プレーオフ圏内を目指す戦いを続けています。今治から全国へと挑戦するクラブの今後から目が離せません。

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