この夏、FCバルセロナの日本・神戸訪問は、一時は「中止」と報じられたものの、劇的な展開の末に無事開催されることとなりました。その経緯と、いよいよ実現したヴィッセル神戸との親善試合について、今回はその舞台裏を振り返ります。

試合中止から一転、来日決定の背景
当初、7月27日に神戸で予定されていたバルセロナ対ヴィッセル神戸戦は、23日深夜にクラブ公式から「主催者による重大な契約違反」を理由に中止と発表されました。日本側プロモーターであるヤスダグループが支払いを履行せず、虚偽書類の提出などが疑われたためです.

ヴィッセル神戸側もファンへの謝罪とともに状況確認中との声明を出しましたが、その後わずか数日で状況は急変。楽天グループが未払い金500万ユーロ(約8.6億円)を肩代わりすることで調整が進み、契約問題は解決。バルセロナは「2日前の中止発表の原因を解消した」と明言し、予定通り来日してアジアツアーを敢行することを表明しました。
神戸に舞い戻ったバルサ
チームは7月26日朝、大阪・関西空港に到着。現地には報道によれば約50人のファンがホテル前で出迎え、猛暑の中選手たちが短く応えていました。その後はホテルでの短い休息を経て、午後にはノエビアスタジアム神戸にてトレーニング。公開練習自体は直前に「非公開」へ変更され、観客用には払い戻し対応が案内されましたが、試合そのものは予定どおり開催されることが改めて強調されました
ドタバタ劇を越えて、バルサが迎える神戸戦の行方
約6年ぶりとなるアジアツアー初戦を飾るこの試合は、現時点ではチーム状態やスタメン構成などの公式情報は未発表ですが、新加入のラッシュフォードやジョアン・ガルシアらが初披露される可能性もあり、注目が集まります。バルサのアジアツアーは神戸戦を皮切りに、FCソウル(7月31日)、大邱FC(8月4日)との親善試合で構成され、2025‑26シーズン開幕に向けた重要な調整期間となります。
一度は“白紙撤回”とも思われたバルセロナ来日ですが、楽天グループの迅速な支援と両クラブ間の調整により、奇跡的ともいえる復活劇となりました。契約トラブルから中止、そして再開催という波乱の幕開け。神戸の開催スタジアムであるノエビアスタジアムは満員必須となる見込みで、日本のサッカーファンにとっても記憶に残る一戦となることでしょう。
コメント